講演会│シンポジウム

2023年3月16日  日中国交50周年記念シンポジウム開催

日中国交正常化50周年事業として昨年9/24~12/4の期間、奈良県・清崋大学共催で
『日中交流2千年アジアをつなぐ美と精神』が開催された。3年前より準備がすすめられ実現したものである。
 先日、2023年2月、日本の有楽町朝日ホールで記念シンポジウムが開催された。その模様をお知らせする。今回、奈良県から108件、中国から67件の合計175件が出陳された。
展示の仕方に工夫が凝らされ第一章~六章までに展示。紫の絨毯を基調にブースを構成・展示、落ち着いたイメージを演出している。第一章:倭人の姿、第二章:倭国と中国、第三章:「日本国」の成立、第四章:祈りのかたち、第五章:やまとの地宝、第六章:中国から見る日本。奈良県橿原考古学研究所の協力で多くの遺物が展示された。世界で一つといわれる翡翠のあわせ勾玉、倭の五王時代の馬型埴輪、中国からは「倭人」と書かれた碑や遣唐使で派遣され中国の地で骨を埋めた井真成墓碑拓本等が展示された。
 『日中交流の原点を探る』のテーマでパネルディスカッションが開催された。登壇者は奈良県知事荒井正吾、奈良県立橿原考古学研究所所長青柳正規、京都大学名誉教授根立研介の各氏。①美術に見る文化史②文化財の国際性③文化財の共通性、について論議が交わされた。
日本と中国の国交正常化50周年の節目にこのような展示が中国で開催されたことは意義がある。日本は隣国の中国から多くの恩恵を受けていることを実感したシンポジウムであった。
2008年当時の胡錦涛国家主席が国賓として来日しその際「戦略的互恵関係」の包括的推進に関する日中共同声明が締結された。その条項のなかに『両国のメディア、友好都市、スポーツ、民間団体の間の交流を幅広く展開し、多種多様な文化交流及び知的交流を実施していく。』とある。
奈良県知事より次は奈良県で開催を検討中という話があった。多くの日本の若者が参加できるように微力だが協力をしていこうと思う。